コロナの影響で、売り場はどうなっているんだろう?
と思われている生産者さんや関係者の方も多いと思います。
というわけで、今回はスーパーマーケットの方とお喋りした内容を公開します!

(2020年5月の緊急事態宣言中にお話を伺いました)

 

 

 

お喋りにお付き合いいただいたのは
「ビオ・あつみエピスリー 浜松店」(浜松市)の森店長兼バイヤー。
良品工房のお取引先でもあります。

 

 

ビオ・あつみエピスリー浜松店

ビオ・あつみエピスリー 浜松店

 

 

このコロナ禍の中、「もっと提案して!」「困ってることはないですか?」と、

たびたび声をかけてくれた森さん。
提案させてもらった商品は、Facebook等の投稿写真でしか確認できないけれど、
この商品を一生懸命お客様に伝えようとしてくれているのが伝わってくる。
きっと店頭ではもっと熱いものが伝わっているのだと想像できます。

 

こんな状況だからというわけではなく、森さんはいつもと変わらずこういう姿勢です。
商品は産みの親だけでなく、育ての親のありがたみをを感じさせてくれるバイヤー。

 

 

白田典子(以下、白田):  森さん、毎度ありがとうございます。
今回のコロナ禍のなかで、私は身近なスーパーマーケットの存在のありがたさをしみじみ感じました。
私は週に1、2回まとめ買いし、それをその日のうちに配達してもらってます。
スーパーマーケットで働いている人たちにこれほど「ありがとう」を繰り返したこともなかったと思います。

 

森さん: 究極的には潰れずに店を開け続けることが、地域スーパーの役割だと思います。

いつも利用している=そのご家庭の味を担っていると考えているので。

 

白田: コロナの影響で買い物仕方や売れているものに変化はありますか?

 

森さん: 浜松は感染者が少ないこともあり、報道されているようなことにはなっていませんが、それでも一回にまとめて買われる方が多いです。
粉類、肉、野菜、基礎調味料、スパイスなどが売れています。
家で手を掛けたものを作っているのかなと思います。
あとはワインを中心にした酒類とおつまみや缶詰も良く動いています。

 

白田: 反対に売れなくなったものってありますか?

 

森さん: しいて言うなら備蓄系の商品の動きは鈍いです。というかそれらを積極的には売っていません。

 

 

地元・浜松をはじめとした地域の生産者さんの商品もたくさん並んでいます

 

 

白田: 森さんの心構えというか、スーパーの役割という点でコロナ前と変化はありましたか?

 

森さん: こちらの考えには変化はないです。お客様に迷惑をかけないように最大限、今できることをすること。

可能な限り、営業は継続する。欠品を出来るだけ出さない。

あとは不安をあおらない。

ここにいる間はせめて気持ちよく買い物をしていただきたいので。

 

白田: 以前からそういう確固たる意志があってこの仕事に就いていますもんね。

今って商談はされているんですか?

 

森さん: しています。近くの生産者さんなら換気を良くして直接。

あとは電話やメールでも随時しています。

 

白田: 収束後に売りたいものはなんですか?

 

森さん: コロナにかかわらず変わりませんが、昔から脈々と受け継がれてきた商品。

その地域で昔から食べられてきたものを売りたいです。

 

白田: 地域の生産者たちはどう動くべきでしょうか。

 

森さん: その地域の現状を把握して、理解者を探すべき。

地域によって状況は異なるはずなので、その状況を理解してくれる人(企業)とともに、状況にあった生産活動を行った方が良いと思います。

その際、新規でのコストをかけない方法を同時に考える必要があると思います。

負担を求められるようなら踏み込むべきではないと思います。

 

白田: 各地のメーカーさんや生産者さんに一言お願いします!

 

森さん: 当たり前の日々のものを、今だからこそ自分たちは売っています。

色々な声があるとは思いますが、負けずに作り続けてください。

自分たちも売り続けますので、ともに続けていきましょう。